©東宝 1979
野球では先攻と後攻では戦い方がかわります。どちらを取るかはそれぞれのチームのスタイルによります。が、思い通りの試合運びを願うなら、ましてや大会などの大一番ならなおさらトスに勝った上で自ら先攻/後攻を決めることが心理的な有利になることは間違いありません。
トスにはサッカーのようにコイントスや将棋の振り駒などいろいろありますが学童野球ではじゃんけんが主流かと思います。そこでじゃんけんについて少し考えたいと思います。
まず、グー/チョキ/パーで最も勝てる手は何か。一般的にパーの勝率が高いと言われています。
これは生理学的にチョキ動作はグー/パーに比べて複雑なため出し難いため結果パーの勝率が高くなる、という理論です。
しかし色々な統計などを調べるとその差は少なく、100回に2~3回多く勝てるくらい。
でも、ここからです。一手目であいこの場合、次に何を出すべきか。ここでは特徴的な差が見え、あいこに勝つ手を出した方が、負ける手を出した場合約2倍の勝率となっています。つまり、人はあいこの後は同じ手を出しやすいようです。
さて、さらに高度なテクニックとして(というか、トスの場面でスポーツマンシップとしてアリなのか大いに疑問ですし、そのような光景を見たこともないですが)「出す手を予告する」という技もありますし、世界ジャンケン協会でもその効果について検証しています。
検証結果では、自分が予告した手に負ける手を出すと2~5割ほど勝率が上がる傾向があるようです。
以上まとめると、
①予告をささやく
②予告に負ける手を出す
③それであいこだったら、あいこに勝つ手を出す
上記①②については心理学的な実験としておもしろく覚えていて頂ければよく、実際にやって審判から注意を受けても当管理人への苦情はご遠慮ください。
ちなみに、心理学的にそれぞれの手のイメージについての調査もあります。
グーは「強くて固くて心地よく重い」、チョキは「恒久的で大きくて動物的で鈍い」、パーは「暖かくやわらかく暗くてやさしい」とのことです。
このコラムでイーストエンジェルスのトス方針は知られてしまいました。
しかし、ご注意ください。スタッフの想定を超越する主将が出現することもあります。
全国優勝の年の主将は、凄かったとだけお伝えしておきます。